栃木県宇都宮市
本田善徳(ほんだよしのり)さん
本田祐美(ほんだますみ)さん
栃木県は宇都宮市にお住まいの笑顔が素敵な本田ご夫妻。お子さん3人と合わせて5人で賑やかに暮らすご家族。ご主人は自宅一階部分のスペースでお仕事をされています。
(写真はマルニホームさんより)
白と紺色のさわやかな印象の外壁、玄関とバルコニー部の木が相性が心地よい外観の建物。
向かって右側の紺色の一階部分がご主人の仕事場となっているそうです。
ご夫婦で3年以上前から計画を立て、練りに練った末に2015年に栃木県・鹿沼市のマルニホームさんと建てた、思い入れのある新築一軒家です。
白と紺色が気持ちいい外観
:マルニホームさん提供画像
外壁にはガルバリウム鋼板を採用。白と紺色が爽やかな感じの外観。
玄関入り口の照明と扉。ポストは直置きに。
玄関東側はショーウィンドウスペースとなっています。
取材時の5月の頃には、子供の日が近いということで、長男さんの鎧兜がディスプレイされていたりと、多用途のショースペース。
建物内部
玄関入り口
エントランスを入った内観。左側の黒い扉がリビングへと続き、右奥の白い引き戸からははキッチンに直接アクセスも可能。手前右側にはウォークインの収納スペースがあります。
シューズラックの上には、奥様のお姉さま手作りの作品が並んでいます。
内部から玄関の扉をみたところ。写真左側の引き戸を開ければシューズクローク(収納スペース)へ。
こちらがウォークインシューズクローク内。なんでも入りそうで見るからに便利そうなスペース。
シューズインクローゼットともいったりするらしい?色々な呼び名があるようです。
写真奥の小ぶりの建具が外観のショーウィンドウ部にアクセスできる箇所。
エントランス入って右側の引き戸からキッチンに直接アクセスしたところ。(通常はリビングからアクセスするがエントランスからもアクセスできるようになっている)。
こちらは奥様が気に入ってる箇所でもあります。「買い物をして帰ってきたときに、玄関から直接キッチンに運べるところが便利です。」と、奥様。
:マルニホームさん提供画像
続いて、こちらの扉を開いてリビングへ。
リビング
ご主人が最も重きをおいたのがこちらのリビングスペース。
梁をだして天井を高くしたことにより開放感あるリビングとなっていますね。
「リビングは広く。」と、はっきりとした希望を持っていたご主人。
高い天井に伴いスキップフロアがあり、そちらでお子さまたちが遊ぶことが多いそうで、リビングやキッチンから目の届く設計になっています。
こちら側の壁にはOSBを採用しています。
床材にもご主人のこだわりが。
”幅の広いボルドーパイン”の無垢材が使用されています。
温かみがあって、美しい床となっています。この床は建築中にご主人自らが塗装・仕上げをしたこともあり、思い入れのある床だそうです。
建築の作業が得意なご主人、大工さんに混じって、床だけでなく梁や階段の塗装をしたり、壁のクロス貼りなども行ったといいます。
革張りのソファは唯一、家を建てる前から購入を決めていたもの。
東京都は目黒のACME Furniture(アクメファニチャー)という家具屋さんで購入したもの。
このソファに合わせて、リビングは設計されたそうで、このあたりからもご夫婦の事前の入念な計画やこだわりがうかがえますね。
スキップフロアの下の部分は物置として使用しているスペース。
こちらも、天井が低いながらも広々とした空間になっていて、お子さんのおもちゃや扇風機などの季節用品を置いておくスペースとしているそうです。
お子様たちの身長だと、立つことが出来てこちらもも恰好の遊び場なんだとか。
さらに奥の小扉には冬用やゲスト用の布団を入れておく専用のスペースまであました。
こちら階段下の小さなデッドスペースに奥様が気づき、布団をしまっておくスペースにしたらどうかという提案をマルニホームさんにしたところ、相談にのってくれて”いいアイデア”ということで採用となったそうです。
「建て始めてからもこちらと相談しながら進めてくれて、要望を伝えながら家具を作っていったり、微妙な変更などもしながら進めていくやり方がとても良かったです。この布団収納スペースも、今とっても重宝してて、あってよかったです。」と、便利な収納スペースとなっているそう。
子供が立てるくらいの高さの収納スペース。
リビング正面の家具は大工さんによる造作のもの。部屋ともマッチし、当然サイズはピッタリ。
実は、ほとんどの家具を造作で作ってもらったので、大きな家具で購入したものといえばソファくらいとのこと。
色々と費用を抑えて、ベストな造作家具を作ってくれたところも良かったといいます。
家具代があまりかからなかったということで、こういうプランもありですよね。
こちらのリビングの雰囲気やソファと相性が良いローテーブルは器用なご主人の自作(DIY)のもの。
鉄脚を溶接、研磨、塗装した。天板はホームセンターで購入した集成板をヤスリがけしてオイルステインしたものだそうです。
こちらももちろんサイズが丁度良くできるので、ご家族みんなが気に入っているそうです。
既述の大工さん造作の家具ともマッチしてますね。
キッチンから見たリビング。
奥様が料理中も見渡せます。
かわいい照明や小物などもありながら統一感があって、スッキリとした印象。
キッチンに立ってスキップフロアをみたところ。フロア内でお子さんたちが遊んでいる様子がキッチンからも感じられるように、可視性の窓になっています。
キッチン・ダイニング
:マルニホームさん提供画像
壁面の大谷石が美しいですね。
大谷石の採用は奥様のご要望だったとのこと。
写真奥の棚も大工さんに造作してもらったもの。
機能性を確保しながら、それでいて木の自然な感じのキッチン。
写真奥の引き戸は、エントランスやパントリー、シューズインクロゼットと繋がっていて、生活動線も考えられていて、かなり快適とのことです。これは便利そうです。
キッチンの棚の白いタイルがかわいいですね。
リビングからキッチンを観たところ。
空間を仕切る壁の大谷石と無垢材の床や自作の木製のダイニングテーブルとの相性がきれいですね。
ダイニングテーブルは、リビングのローテーブル同様の素材でご主人の自作のもの。こちらもキッチンやリビングとの統一感をだす役割を担っていますね。
ベンチに使用しているクッションはリビングのソファと同じ皮のもので、こちらも統一されています。
多くの素材が統一・調和しているので、うるさくなることがなく、すっとまとまっています。
写真向かって奥の左側の引き戸の向こうが水周りとなっています。
水周り
洗面スペース
:マルニホームさん提供画像
リビングキッチンからの引き戸を開けると、白と木で明るく清潔感のある洗面スペースが出現。いい感じですね。
さらに写真向かって左側の引き戸があって、そちらがトイレです。
右側が脱衣所とバスルーム。棚は、これまた大工さんの造作によるもの。
後付した鉄製のタオルハンガー、その他の小物もすっきり綺麗にもとまとめられています。
トイレ
間接照明を採用したやらかい光、そして清潔感のあるトイレ。こちらにはご主人のこだわりもあり、「毎日みんなが使う1階のトイレは広く」というもの。十分な広さのトイレとなっている。
こちらにも造作の棚。トイレの床にはリビングで採用した無垢材ではなく、掃除のしやすさを優先した、よごれにくい素材を採用。
脱衣所・バスルーム
脱衣所はシンプルで明るくて、天井いっぱいの高さまである棚がありました。
バスタオルや脱いだ服、洗剤などなど、なんでも置けそうな大容量の棚も大工さんの造作によるもの。
造作の棚がいっぱいです。
バスルームは、雰囲気が少し変わって落ち着いたシックな印象のダークカラー・システムバス。
2階部分
続いて、リビング階段から2階部分へ
スキップフロア
こちらが階段途中からアクセスするスキップフロアの入り口。
畳で和室となっています。
子どもたちの格好の遊び場となっているそうですよ。
ちなみに階段の床材もご主人が磨いて、色付け、仕上げたもの。(すごい、、、)
このスキップフロアは、お子様が小さいうちは特に和室の重要性を考えている奥様と、和室は欲しいけれども洋風のリビングとの”混同”はしたくなかったご主人の、両方の意見を取り入れた結果だそうです。
リビングからは、和室和室な感じは見えないようになっています。
リビングとの仕切りは開閉できるよう引き戸も。
目視窓からは、今度は逆に子供たちがお母さんが料理している姿を感じることができます。
スキップフロアから、二階へ。
多目的スペース
二階に上がったところのスペース。
左側が2部屋それぞれ男の子と女の子用の子ども部屋になっています。
向かって奥は、室内干しを出来る広場になっていて、その先からバルコニーに出ることが出来ます。
バルコニーは広くて使い勝手が良く、部分的に屋根もあるので、少々の雨なら洗濯物も心配ないので、これまた便利。
右側が、2つ目のスキップフロアのような感じになっていて、それぞれご夫婦の寝室と大きなウォークインクローゼットのスペースとなっている。
子供部屋
左側が女の子部屋、右側が男の子の部屋となっている。
2部屋とも同じ広さ大きさで対照的になっています。
南側がブルーの壁紙を採用した部屋。
北側は壁紙がピンク、それから無垢材の床にホワイトカラーを採用。
どちらも壁の色と床の色の相性が良くて、とても綺麗。
廊下の床(左と)、女の子の部屋に採用したホワイトカラーの床(右)、の色の違い。
全部屋に無垢材の床材を採用。
長男さんの部屋の床の色は、リビングなどとも違う色で、自然な色合いのものを選んだそうです。
バルコニー
広々とした2階のバルコニー。
もともとの設計の段階では、エントランスの上部は屋根の造りで、バルコニーは現在よりも若干狭くなる予定だっとそうです。
しかし、ご夫妻が設計担当の方に、”どうせだったらエントランス上部全部をバルコニーにして広く”と提案して、採用されたそうです。こんな経緯も。
建主が、積極的に設計に参加していたから故のエピソードですね。
寝室・ウォークインクローゼット
こちらの階段を上がると、正面にウォークインクローゼット。
左側にご主人の寝室、右側に奥様の寝室という間取りとなっています。
こちらもスキップフロアというか2.5階ともいえる位置。
階段上がって正面のウォークインクローゼット。
たっぷり大容量で、家族みんなの上着や、普段は使用しない服などを収納するスペース。
大きな布団干しのスタンドなんかも、ラクラク入るスペース。
寝室
こちらがご主人の寝室。野ガレージ作業が好きなご主人の好みの雰囲気にしたそうです。
壁はリビングの北側(スキップフロア側)と同じOSB合板を採用。
天井は梁をだして高さを確保し板張りにしました。
続いて、奥様の寝室。
一方、北側の奥様の寝室は、グリーンの壁紙に女の子部屋と同じくホワイトの無垢床を採用。
また、クローゼットが多い設計としました。
天井は梁を出さず壁紙で仕上げた分、ご主人の部屋よりは少し低い天井となっていますが、防音や遮熱性は高いので、こちらも好みかと思います。
間取りとしては、それぞれ子供部屋と対になっているような間取りになっていました。
東側の仕事場スペース
建物東側のご主人の仕事場。
入り口がこちらで独立してあり、空間を分けるためにも、内部で自宅部分とは繋がっていない設計となっています。
仕事部屋内部。
こちらでスタッフの方々と日々お仕事をされているご主人。
概要
項目内容 | |
---|---|
建物状態 | 新築(2015年 築) |
取材日時 | 2016年5月,6月 |
施工 | マルニホーム |
外壁 | ガルバリウム鋼板 |
屋根 | ガルバリウム鋼板 |
内壁 | クロス、OSB |
床 | ボルダーパイン、パイン |
敷地面積 | 98坪 |
延べ床 | 49坪 |
建築費用 | 2150万円(土地別 別途諸費用約300万円) |
編集後記
本田さん宅、いかがでしたでしょうか、
取材中も終始笑顔な本田ご夫妻でしたが、この家が建つまでには何度も何度も色々な住宅屋さんに足を運んだそうです。
マルニホームさんに決定後もまた、何度も何度も担当の方と話し合いに話し合いを重ねたそうです。
撮影時には、元気な3人のお子様たちは、それぞれ小学校や幼稚園に通われていましたが、別な日の取材時には元気に遊んだり昼寝をしているお子様たちを奥様が見守っていて、隣の仕事部屋でご主人がお仕事をされているという日常がありました。
ご主人もいつでも子供たちの様子を見に行けるという、羨ましい環境です。
外観はスッキリさわやか。
家のなかに入ると、無垢材の床や大谷石の、自然の素材で気持ちよくまとまっていながら、生活にとても便利そうな間取り。
「家族が、とても暮らしやすそうな家」という印象をうけました。
これから、”家族のための、素敵で暮らしやすい家を建てたい。” という方々に、大いに参考になる事例ではないかと思いました。
DIYメモ
ご主人にDIYのテーブルについて伺いましたのでDIYメモとしてこちらに報告。
それぞれ、リビングのローテーブルとダイニングテーブルの天板は、ホームセンターで任意のサイズにカットしたヒノキ板をヤスリがけしたもの。
それに、ワトコオイルの”ダークウォルナット”でオイルステインし、十分に乾燥させた後に、つや消しのクリアーのニスで仕上げているとのことでした。
鉄脚の加工や溶接は、素人にはなかなか難しいかもしれないですが、天板の木材の加工なら、比較的どなたでも出来るかもしれませんね。
脚を、木材か既製の金属脚を取り付ける方法にすれば、もう少し難易度が下がるでしょう。
ぜひ参考に。